- 2022年9月10日
folk product のはなし:紙盆(しぼん)その2
ようやく手に入れた「気づき」を元にfolk productで創る「お盆」は?と考えたときに、思い付いたのが「紙」という素材の可能性。 そのキッカケは、folk productの「ティッシュケースボックス」の制作も手掛けていただいている神田紙器製造所の社長さんとのやり取り。 先に「ティッシュケースボックス」の開発を行なっており、社長さんと様々なやり取りをしていくなかで「紙」の耐久性の高さを感じ、自分の以前からの構想イメージと相まって、紙の素材でお盆を作ることができるのではないか?と そのイメージを神田紙器製造所さんにカタチとして作り出していただき、何度も試作と検証を繰り返し。ついに完成。 最大の特徴は「軽いのに丈夫」。 そして神田紙器製造所さんに試行錯誤していただた塗料工程によりある程度の耐水性も。 また、塗装において手塗りによる刷毛塗りを行うことで表面に「刷毛目」ができ、独特のテクスチャーが生まれます。「柿渋」「黒柿渋」「灰色」3種類ともそれぞれ表情がまた良い感じに。 その3はメンテナンスについて。つづく...


- 2022年9月1日
folk product のはなし:紙盆(しぼん) その1
私が職人時代に木材、金属など固くて重い素材ばかり扱い、モノづくりしていたので自然と出来上がったモノ(家具や道具)が「重い」という点を妻より常々指摘されていたことが発想の原点です。 要するに「女性からしてみると、「重い」と道具として使いづらい」ということですした。 しかし、当時作った本人(男性)としては、「重さ」など正直気にすることはなく、気にしていたのは「丈夫さ」や「カッコイイか」などのみ。「質実剛健」が一番やろと。 しかし、それから数年が経ち、新潟に引っ越してからは、「モノづくりの現場」からは離れ、次のステージとして「モノ売り」のサラリーマン修行時期にいた自分でありましたが、休日の昼間、ふと掃除をしようと自分で作ったチーク材のローテーブルを部屋の隅に移動させようと持った瞬間に出た言葉が 「オモ(重)!」 その時、初めてユーザー(使い手)としての気持ちを感じたのでありました。 そうなんです、料理でもそうですが、自分で作ったものはどんなモノでも美味しく感じてしまうという錯覚で自分はモノづくりしていたことにそこで気づくことができたのでした.....。

