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folk product のはなし:紙盆(しぼん) その1

私が職人時代に木材、金属など固くて重い素材ばかり扱い、モノづくりしていたので自然と出来上がったモノ(家具や道具)が「重い」という点を妻より常々指摘されていたことが発想の原点です。

要するに「女性からしてみると、「重い」と道具として使いづらい」ということですした。

しかし、当時作った本人(男性)としては、「重さ」など正直気にすることはなく、気にしていたのは「丈夫さ」や「カッコイイか」などのみ。「質実剛健」が一番やろと。


しかし、それから数年が経ち、新潟に引っ越してからは、「モノづくりの現場」からは離れ、次のステージとして「モノ売り」のサラリーマン修行時期にいた自分でありましたが、休日の昼間、ふと掃除をしようと自分で作ったチーク材のローテーブルを部屋の隅に移動させようと持った瞬間に出た言葉が


「オモ(重)!」


その時、初めてユーザー(使い手)としての気持ちを感じたのでありました。

そうなんです、料理でもそうですが、自分で作ったものはどんなモノでも美味しく感じてしまうという錯覚で自分はモノづくりしていたことにそこで気づくことができたのでした.....。 


その2につづく





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