買付け日記(金沢編)
「スズキ家の茶ノ間」の開店にあたり家具・小物などの品々を選んでいくうえで、全国各地の作り手の皆さんに実際にお会いして、品を選んでいきたいと思っておりました。
その全国買付け行脚の旅報告日記です!
まずは、「金沢」編
石川県・金沢市では当店で扱わせていただいている「まんまる火鉢」を制作している工房に訪ねました。
コチラの工房は100年以上も続いている老舗。昔ながらの機械たちに囲まれ、職人の方々が寡黙に作業しており、木の削れていく音が工房内に響いている感じでした。写真は木を刳り貫いていくうえで、旋盤で削っていく様子。
まんまる火鉢もこのように大きな桐の木を丸く削り出されていくのです。
壁に掛かっているのは「バイト(刃物)」です。様々な木を様々なカタチに仕上げていくには無数の刃のカタチが必要とされます。
職人さんの背中が全てを語っているよう・・・。
こちらの作業は、桐の皿の最終仕上げの工程。なんとバーナーで焼いている!
そして、焼き終えた桐皿を今度は研磨機で磨く!
そうすると桐に自然の艶が生まれ仕上がってしまうのです。
こちらは、左が仕上がった「まんまる火鉢」、右が最終削りをする前段階のもの。
桐の大きな角材を贅沢に使っている「まんまる火鉢」造る工程も時間を掛けてお造りしているので、手間ひまはかなり掛けています。
だからこそ、出来上がった品はいぶし銀のように渋く輝いているのでしょう。
このような工房に来ると自分の家具職人時代を思い出します。
お客さんの顔を創造しながらモノ造ることで「誰のために」という想いが込められ、自然と丁寧な仕事になることを改めて感じますね。
店主:鈴木